「ボケからの脱出」(本紹介) [早期痴呆予防としての麻雀/痴呆予防について]
「全痴呆の90%が「廃用型痴呆」と呼ばれ、若い頃から右脳の感性を活用することなく生きてきた人が、仕事が暇になったころ発症してくる。即ち、音楽・絵画・スポーツ・ゲーム・詩歌などに一切関心の無かった仕事一辺倒の生活をしていた人に起こる痴呆である。定年後数年で、「何もする気が起こらないし、どこにも行きたくない」という生き甲斐欠如症候群を呈してくるのが特徴だ。このタイプは、早期痴呆の段階で、脳リハビリに取り組めば食い止められる。
これを早期に見つけた時の対処法は、その感性を少しでも活性化して生きる喜びを知ってもらうことである。右脳の感性の領域の近くに意欲の二次中枢もあるらしく、音楽、ゲーム、スポーツなどに関心を持って、仲間と続ければ、意欲の中枢が刺激され「生きる意欲」も目覚めてくるようだ。」とある。
年をとってから、若い頃なんでもいいから「これは楽しい」と思ったことのあるゲームがあると良いらしい。「トランプ・百人一首・カルタ・花札・囲碁・将棋・麻雀」なんでもいい。著者の金子先生の脳リハビリの合宿所では、何かそういう遊びをやった経験が無いかを患者の方にお聞きして、少しでもあれば、それを頼りに訓練をされるらしい。「楽しいからまたやりたい」と思えるようになれば、良い傾向で、合宿所からご自宅に戻られた後でも、ご家族あるいはご近所でそういうゲームができる場合は、5年でも10年でも長期間、脳機能を安定させることが可能とのことである。
金子先生は、この本を書いていらっしゃるときに「何年経ってもぼけさせない有料老人ホーム(痴呆予防型有料老人ホーム)」の建設を計画していらっしゃって、朝の散歩から始まり、昼は歌ったり、グランドゴルフをしたり、一緒に食事を作ったり、昔話をしたり、夜の食後は2~3時間ゲームをするというプランをたてていらっしゃった。 そういうところが近くにあるとほんとうにいいなぁと思います。
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